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ときがゆっくりあるいているばしょ 

食べる松江エリア平成時代

〜築140年のCafeしろつめくさ〜
 島根半島にあって、ウミネコも飛んでくるという大芦地区にギャラリー桜蔵(さくら)がある。その中に、これから紹介する「Cafeしろつめくさ」がある。建物は明治初頭に建てられたという納屋(なや)を改築したもので、高い天井を見上げると明治のころには納屋といえども、なんと太い梁を渡したものだと驚く。この喫茶は木村さんが母娘で営んでいる。


聞いてみるとほとんどお母さん好みでしつらえられている。もともと器が好きで、各地の陶芸家を訪ね歩いては気に入ったものを購入していたことから、陶器のギャラリーとして始まり、来場するお客様へのおもてなしのお茶が、器と料理がマッチする喫茶に発展したもののようである。
喫茶の椅子やテーブルもアンティーク好きのお母さんが娘と一緒にあちこち探し歩いて気に行ったものを揃えた。ここには絵本がたくさん並んでいるのだが、これも子ども向けと言うよりは大人の皆さんに読んでもらいたいと揃えてある。娘さんは地域の読み聞かせの活動もするほど絵本好き。それもお母さんの影響らしい。
庭はとても広く、和風の石のテーブルがあったり、地中海風の蔓バラの這うコーナーがあったりする。四季折々の野の花が咲くように手入れされており、暖かくなれば庭でもゆっくりしたくなる。お茶して、庭見て、花見て、陶器見て、絵本を読んで、またお茶をして・・・。珈琲は、二人で吟味に吟味を重ねたもので、出雲平野で焙煎してもらっている。苦味も酸味もまろやかなオリジナルブレンド(450円)に仕上がっており、なにもかもが、のんびりしようよと誘ってくる空間にしつらえられているのである。
お昼のランチは、おにぎりと季節のおかず。また単品のスイーツも季節で変わって行くのだが、この日は、紅ほっぺいちごのレアチーズケーキ(400円)をいただいた。いちごの香りがふんわり漂い、薄桃色のケーキの底には黒いクッキーチョコという具合。この日のメニューには「昭和のプリン」なるものもあった。また定番のお母さんのホットケーキ(600円)は娘さんが小さいころからの手作りで、意外にも男性からの注文が半分以上とか。
窓からの山桜や新緑、紅葉を楽しみながらお茶していれば帰る時間を忘れてしまうだろう。一人で来店する女性が多いそうだ。
なお、母屋では毎月第2日曜日のみに桜蔵の手打ち蕎麦が提供される。時間は11時から16時(L.O15時)、こちらはちょっと想像を超える空間に創られているので、その目で確かめてもらいたいものである。

営業:木〜日 10:00〜17:00
   ランチ(11:00〜14:00)
定休期間:1月と2月はお休み
駐車場:6台
住所:〒松江市島根町大芦3862
電話:0852-85-3355




小高い山の中腹にあるギャラリー桜蔵

小高い山の中腹にあるギャラリー桜蔵

紅ほっぺいちごのレアチーズケーキ

紅ほっぺいちごのレアチーズケーキ

お気に入りの器類が並ぶ二階

お気に入りの器類が並ぶ二階

おしゃれな庭のコーナー

おしゃれな庭のコーナー