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のんびりアリさんと共に、のんびり休日を

のんびりありさんとともに、のんびりきゅうじつを 

知る食べる出雲エリア平成時代

お店の中はアリのオブジェが点々としている。実物の蟻はセカセカしているが、こちらのアリは何となくのんびりとしている。店主の松谷ちどりさんとお話ししていると、その理由が理解できる。「ゆったり、マイペースな感じでやってます。お気軽にお立ち寄りいだければと思います」とちどりさん。ここ『アントワークス』は、平成23年にオープンした喫茶コーナー付きのセレクトショップだ。


店内にはちどりさんが自分の足で探して選んだ作品の数々が展示販売されている。旧家をベースにした店内は独自のデザインとアンティークな家具が配置され、その所々に様々な作品が展示されている。
 人気は干支の「起き上がり小法師」(→起き上がりこぼし としていた方がすぐわかるかもしれませんが、OK)。うずらの卵大のそれは、愛嬌たっぷりの表情を見せている。たとえ転んでも直ぐに起き上がるその姿は、愛くるしさの中にも力強さと粘り強ささえも感じ、ついつい手に取ってしまう。
 起き上がり小法師をはじめとする木工品は「吉や」にて創りだされている。「吉や」は35年前、ご夫婦ではじめた木工品のお店。旦那さんの伸吉さんは以前、こけしで有名な宮城県の鳴子で修行していた。ちどりさんも途中からその修業を傍らで支えることになる。その後、郷里の島根に戻り、『吉や』をはじめた。出雲大社をお参りした人が興味を持つお土産から机や椅子などの大きな作品まで製作している。今では日御碕近くの日本海が一望できる場所に工房を構えて、多くの作品を生み出している。
 アントワークスは「吉や」の作品はもちろんあるが、ちどりさんの眼鏡に適った全国の作家による作品が展示されている。「稼ぐためのお店ではなく自己満足の世界です」とちどりさん。そうは言っても、展示されている作品は全てが逸品ばかり。ちどりさんの真剣な眼差しが伺える。中には何度も作家さんの元へと通い、やっとの思いで取り扱うことになった作品も多くある。作り手をご主人に持つ、ちどりさんならではの“作り手を見る目”が、魅力ある作品を集めているのだろう。
 喫茶スペースには3組の椅子とテーブルがある。ご自慢のコーヒーやドリンク類と共にゆったりとした時間を過ごすことができる。
 作品一つ一つにちどりさんが選んだ理由があり、出会いから取扱いまでの物語をお聞きしていると、不思議と作家さんが作品に込める思いが聞こえてくる。当然売り物ではあるが、買うのが申し訳ないぐらいの気持ちにもなってくる。
 お土産探しに少し飽きたら、ちどりさんご自慢の作品と共にゆったりとした時間を過ごすのもいい。

アントワークスギャラリー
出雲市大社町杵築南1342−8
電話:0853−53−2965

営業時間:11:00〜18:00
定休日:水曜日、木曜日




干支の起き上がり小法師は長年の人気者

干支の起き上がり小法師

作品談義はカフェコーナーで

カフェコーナー

数々の逸品から自分好み探しも楽しい

数々の逸品

店内にはのんびりアリさんが点在している

店内ののんびりアリさん