罪ゆえに救われる・・・
有福の妙好人(みょうこうにん)、善太郎が晩年70才の時に書いたものです。年老いた自分を振り返り、人間が犯し得る様々な罪に例えながら、磔にあうしかないと罪の深さを嘆く姿が目に浮かびます。それとともに、罪に気づかせ、罪ある故に救いの手を差し伸べる阿弥陀如来に対する篤い信仰も読み取れます。
浄土真宗の篤信者のことを妙好人と呼びます。このことは、旧瑞穂町、浄泉寺の迎誓(ごうせい)が編集した「妙好人伝」以来、一般的になってきています。石見は真宗地帯とされますが、「妙好人伝」には石見の妙好人が10人記載されています。